ウォルフ359(Wolf 359)星系[1]は、太陽系から約8光年の距離にある星系である。
2367年のボーグによる第一次太陽系侵攻において、宇宙艦隊とボーグの決戦の舞台となった。この戦いは後のドミニオン戦争以前においては最も悲惨な戦いであったと記録されている。しばしば、「ウォルフ359の大虐殺」とも言われる。
- 参照:第一次太陽系侵攻
概要[]
2366年、宇宙暦43989.1にUSSエンタープライズDは、ジュレ4号星のニュープロヴィデンス・コロニーから救難信号を受信し現地へ向かうが、コロニーは破壊し尽されていた。調査の結果、ボーグによる攻撃と判明する。
USSラロがボーグと思われる艦に遭遇し消息を絶ったことから、最寄のUSSエンタープライズDに調査任務が下り、ボーグ・キューブと接触する。しかし、そこでエンタープライズ艦長のピカード大佐がボーグによって拉致され、「ロキュータス」として改造される。
宇宙艦隊司令部は、対ボーグ対策の責任者であるJ・P・ハンソン中将の指揮下で地球防衛の為艦隊を召集する。同時に、クリンゴン帝国へ支援要請を行いクリンゴン軍から軍艦が派遣される。切迫した状況の中、ロミュラン帝国への支援要請も検討された。
USSエンタープライズDの攻撃を難なくかわしてボーグ・キューブは一路セクター001へ進撃する中、J・P・ハンソン中将は、ボーグの進撃コース上にあるウォルフ359星系を迎撃地点と定め、周辺宙域から何とか集まった40隻から成る艦隊を配備した。(TNG:浮遊機械都市ボーグ・前編)
戦闘[]
宇宙艦隊においても指折りの指揮官として名高いピカード大佐を同化し、その卓越した知識を得たボーグは、2367年、宇宙暦44002.3にウォルフ359星系へ到達。40隻から成る艦隊はボーグ・キューブに対して総攻撃を加えるも、USSメルボルンを含めた39隻の連邦艦が撃沈もしくは同化されてしまい、唯一生き残ったのがUSSエンデバーであった。[2](TNG:浮遊機械都市ボーグ・後編、VOY:生命体8472・前編)
この戦いにおける宇宙艦隊の死傷者は、J・P・ハンソン中将をはじめ各艦の優秀な艦長や士官、民間人ら人的被害は11、000名に及び、この損失を補うためには数年の歳月を要すると換算された。(TNG:浮遊機械都市ボーグ・後編、TNG:疑惑)
幾人かは脱出ポッドで辛くも難を逃れた。(DS9:聖なる神殿の謎)
この戦いにおいて同化されたクルー達の一部はデルタ宇宙域へ移動した模様だが、どのような手段を使ったのかは明らかになっていない。(VOY:ボーグ・キューブ、VOY:聖域ユニマトリックス・ゼロ)
関連項目[]
付録[]
注釈[]
- ↑ 日本語ではウルフ359と言及されているが、実際にはウォルフ359が天文学的には正しい
- ↑ 『VOY: 生命体8472・前編』でのジェインウェイの発言等や制作スタッフ情報から、USSエンデバーはこの戦いに参加して生き残った唯一の艦であることが示唆されているが、明確に「エンデバーが生き残った」とは劇中では言及はされていない。しかし、ウォルフ359の戦いに参加し、その後のクリンゴン内戦におけるピカード艦隊に編入され、セクター001の戦いでもボーグとの戦闘に参加している事実と各種発言からこの戦いで生き残ったのはエンデバーであることが明確な事実とされる。