(複数の異なる時間軸からの情報)
ガブリエル・ベル(Gabriel Bell)は、21世紀初期の人物。アフリカ系アメリカ人。21世紀当時サンフランシスコにあった保護区域の住民の一人だった。また、ベル暴動において中心的な役割を果たした人物であり、その後のアメリカ合衆国、ひいては人類の歴史に影響を与えたことで、後世においてもその存在が知られる。
ベル暴動[]
2024年9月初旬に保護区域で発生した市民暴動においてマイケル・ウェブと共に中心的な役割を果たした人物であり、当時のカリフォルニア州知事に対して、連邦雇用法の復活と、保護区域の撤廃を要求した。
その後、警官隊の突入時に射殺されるその瞬間まで、ベルは最後まで人質全員の命を守り抜いた。
彼らの死後、保護区域での実態が外部の人々にも知られるようになって世論が動き、それまでの100年に渡って累積していた失業者とホームレスの問題にようやく終止符を打たせた。
そのため、後世では21世紀の歴史に大きな影響を与えた人物として記憶され、前述の市民暴動は彼に因んで『ベル暴動』と呼称されるようになる。
別の時間軸[]
2371年、宇宙艦隊士官であるベンジャミン・シスコ、ジャッジア・ダックス、ジュリアン・ベシアの3人は、ガンマ宇宙域に関するシンポジウムに招待され、地球のサンフランシスコに転送降下を行なったが、2024年にタイムスリップしてしまった。
この原因はディファイアントのアブレーティブ装甲に、遮蔽装置使用の副産物である分極化したクロニトンの分子が付着、さらにこれに太陽からの放射線と転送ビームが作用したことで、タイムスリップを引き起こした。
シスコとベシアは失業者とみなされて当時サンフランシスコに存在した保護区域に収容された。そして、2024年8月31日の夜、B.C.という男が率いるゴーストの集団に配給カードを奪われそうになったところ、シスコとベシアを助けようとしたガブリエル・ベルは、B.C.に腹部を刺されて死亡してしまった。
これが原因で地球の歴史が変わってしまい、惑星連邦と宇宙艦隊が存在しない時間軸が発生した。この時、クロニトン分子によって時空の変化から守られたディファイアントのクルーたちは、ロミュランがアルファ・ケンタウリにまで進出している時間軸を目撃している。
しかし、暴動が発生した時、シスコは自ら『ガブリエル・ベル』と名乗って、死亡した本人に代わって人質を守り抜いた。
一方でダックスは、クリス・ブリナーを説得し、保護区域のインターフェイスからネットへアクセス出来るようにした。
そして、"ベル"は警官隊が突入してきた際に重傷を負うが、人質だった2人の警備員(ヴィンとベルナルド・カルヴェラ)と交渉し、"ベル"とベシアは「死亡」という扱いにされて保護区域から出ることを許された。"ベル"はヴィンとベルナルドに対して、「人々に真実を伝えてほしい」と告げて保護区域から去っていった。
こうして、3人は歴史を元の流れに戻して2371年に帰還できたが、結果として、"ガブリエル・ベル"の写真はシスコに変わっていた。(DS9: 2024年暴動の夜・前編、2024年暴動の夜・後編)
2372年、ノーグはクワークの宝船で地球の宇宙艦隊アカデミーへ向かう途中、ジュリアン・ベシアらから餞別にもらったPADDでガブリエル・ベルの写真を見てシスコ大佐に似ていることに気づいて父と伯父に見せたところ、後者は地球人の顔は皆同じようなものだと取り合わなかった。(DS9: フェレンギ人囚わる)