(複数の異なる時間軸からの情報)
ソリアン | |
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ロスケーニ司令官(2268年) |
- 「我々は欺瞞は容赦しない」
- ソリア軍司令官 ロスケーニ
ソリアン(Tholian)もしくはソリア人[1]とは、アルファ宇宙域に母星を持つ非ヒューマノイド種族である。彼らは非常に排他主義的な種族だが、几帳面な性格であることも知られている。(TOS: 異次元空間に入ったカーク船長の危機)
歴史と政治[]
ソリア人たちの統治機構はソリア連合と呼ばれている。22世紀中盤の段階でヴァルカン最高司令部も僅かしか接触が出来ない種族であった。彼らが時間冷戦に関わっている可能性が示唆されるも、正確なことはわかっていない。(ENT: 沈黙の漂流船)
人類とのファーストコンタクト[]
ソリア人と人類のファースト・コンタクトは2152年に行われた。ジョナサン・アーチャー大佐指揮下のエンタープライズ(NX-01)が31世紀のタイムトラベル・ポッドと思われるポッドを発見した際に、そのポッドの引渡しを求めて、彼らの領域から遥か彼方の場所まで飛来した。通常、ソリア人たちは彼らの領域から遠く離れることはしない。
エンタープライズに対し引渡しを求めるも、アーチャー船長はこれを拒否。一旦引き下がったが、エンタープライズと合流予定であったヴァルカン巡洋戦艦タルキアーに対して、四隻のソリア艦が攻撃を加え無力化した。同じく、ポッドを求めて飛来したスリバン艦と交戦しこれを撃退。エンタープライズからポッドを奪おうとしたところ、ポッドは元の時間軸へ戻ることに成功し、ソリア人たちは空振りに終わった。(ENT: 沈黙の漂流船)
ディファイアント事件[]
鏡像宇宙の2155年、ソリア人は死んだ星の重力井戸の中でトリコバルト弾頭を起爆させた。爆発は空間に亀裂を引き起こし、平行宇宙への出入り口が出来た。しかしそれは不安定だったため、ソリア人は自分たちの船を送るのは危険と考えて代わりに救難信号を送信し、向こう側の宇宙船をおびき寄せることにした。(ENT: 暗黒の地球帝国・前編)
2268年、惑星連邦宇宙艦USSディファイアントは救難信号に応えてこの領域に入った。三週間後にUSSエンタープライズが空間の亀裂にとらわれたディファイアントを発見したが、乗船したジェイムズ・T・カークと共にディファイアントは消えてしまった。
その直後、ソリア艦がエンタープライズの前に現れてソリア領を去るよう要求した。救出作戦の途中であることをスポック副長が説明すると、ソリアの司令官ロスケーニは要求に応えて実力行使を保留した。しかしエンタープライズのクルーは制限時間内にカークを救出出来ず、ソリア艦に攻撃されて被害を被った。この時のフェイザーによる交戦がこの不安定な空間に影響し、ディファイアントはカークを残して鏡像宇宙へ転移した。
ソリア艦は二隻でエンタープライズをソリアン・ウェブに閉じ込めようとしたが、エンタープライズはカークを救出してウェブから脱出することが出来た。(TOS: 異次元空間に入ったカーク船長の危機)
ディファイアントは鏡像宇宙へ転移しただけでなく時間をさかのぼり、その時代のソリア人によって拿捕された。ディファイアントはソリア領の奥深く、ヴィンターク星系にある衛星のドライ・ドックに保管された。(ENT: 暗黒の地球帝国・前編)
ジョナサン・アーチャーはこの宇宙艦のことを知り、遮蔽したISSエンタープライズでディファイアントを盗みに行った。アーチャーたちがディファイアントに乗船したあとにソリア人はエンタープライズに気づき、ソリアン・ウェブを張ってこれを破壊した。乗船班はディファイアントをなんとか起動させたが、ドライドックの出口にはウェブが張られていた。そこでディファイアントは三隻のソリア艦とドライドックを破壊し、ソリア領を脱出した。(ENT: 暗黒の地球帝国・後編)
続く攻撃[]
24世紀においてもソリアは惑星連邦とたびたび接触した。ソリアと連邦の対立が起こっていた2353年、ソリアは連邦の宇宙基地を破壊した。この攻撃を唯一生き延びたのがカイル・ライカーであった。(TNG: イカルス伝説)
ソリアによる攻撃が頻繁であったため、宇宙艦隊ではソリアを想定した戦闘シミュレーションが行われた。2355年、そういったシミュレーションの中で、ウィリアム・T・ライカーはソリア艦センサーの盲点をついた見事な戦術を使った。(TNG: 限りなき戦い)
ソリアの脅威は2360年代にも残っていた。クリンゴンのケーラー大使は2367年、もしクリンゴン内戦が始まればソリアがそのうち関わるだろうと予想した。しかしながら、その数ヶ月後に内戦が始まったとき実際にそのようなことは起こらなかった。(TNG: 勇者の名の下に)
貿易と外交[]
ソリアは2370年代初期にベイジョーの商人ラズカ・カーンと取引を行った。ラズカはソリアに追われてバッドランドに身を隠していた。(DS9: デュカットの娘)
ソリアはアルファ宇宙域中の他勢力のもとに大使を置いている。2371年、ソリア大使がディープ・スペース・9を訪れていたが夜の間に何者かが部屋に押し入り、ラチナムのケースが三つ盗まれた。(DS9: 奪われたディファイアント)
数週間後、オドーはソリア大使から盗みを働いたかどでノーグを告発し、逮捕した。しかしこれはジェイク・シスコがノーグとの友情を取り戻すために考えた計画の一部だった。(DS9: バライルの死)
翌年、ドミニオンの潜入者によって地球のアントワープ会議で爆発が起こりソリア人の立会人が死亡した。(DS9: 地球戒厳令・前編) これにも関わらずソリアはその翌年にドミニオンと不可侵条約を結び、その後に勃発したドミニオン戦争を通して中立を保った。(DS9: DS9撤退の日)
2379年、ロミュランのタローラ上院議員はロミュラスに来るソリア大使と約束があると述べた。この口実でタローラは会議場を去り、残された他の全議員を暗殺した。(スタートレック:ネメシス)
生理学[]
ソリア人の身体は鉱物のような硬い外骨格に覆われており、6本の脚と2本の腕がある。首はなく、胴の先端に白い光が二つあるが、多くのヒューマノイドが持つような目や口は認められない。[2]表面の色は朱色に近い。身長は人類とさほど変わらない。
また彼らの生存温度は約450K(摂氏177度)以上と非常に高く、人類をはじめとしたヒューマノイド種族の多くとは環境スーツなどの環境調整無しで直接対面することは不可能である。ソリア人の殻のような身体は低温にさらされるとひび割れ、最終的には粉々に砕けてしまう。(TOS: 異次元空間に入ったカーク船長の危機)
ソリア人は両性具有種族である。(ENT: 暗黒の地球帝国・前編)
社会と文化[]
連邦との遭遇において、ソリアの振る舞いは非常に攻撃的で縄張り意識が強いと言える。ソリア人はまた時間に厳しいことでも有名である。(DS9: 裏切り者は誰だ)
ソリア人は彼らの領域を離れることがめったになく、領域に不法侵入した部外者は殺されると言われている。彼らは頻繁に連合のまわりの星系を占拠し、領域をさらに孤立化させる。(ENT: 沈黙の漂流船、暗黒の地球帝国・前編、TOS: 異次元空間に入ったカーク船長の危機、DS9: 裏切り者は誰だ、TNG: 大いなるホリデイ)
ソリア人の結婚には持参金が発生する。
ソリアン・シルクは非常に珍重される絹で、なかなか手に入れることが出来ない産物である。あるソリア大使は、ベンジャミン・シスコのためにこのシルクを手に入れた。(DS9: 奪われたディファイアント、クリンゴンの暴挙)