トリル | |
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ジャッジア・ダックス トリル女性 | |
ノーヴォ・ティーガン トリル男性 | |
オダン トリル男性 | |
トリルの公式エンブレム |
トリル(Trill)はMクラス惑星のトリル星(トゥリリウス・プライム)を故郷に持つヒューマノイド種族で24世紀半ばまでには惑星連邦に加盟している。トリル人口の少ない割合で共存している共生生物はトリルの体内で共生関係を結んでいる。共生生物と合体したトリルは共生生物とトリルの二つの性格と記憶が統合して共生生物の以前のホストの記憶と技能も受け継ぐ。2367年までトリルのように共生している種族は連邦の科学者ですら広くは知られていなかった。(Star Trek: Star Charts、TNG: 愛の化身オダン)
生理学的特徴[]
トリルの最も際立った特徴は額から足まで身体の両側面に斑点が連なっている事である。トリルの脳にはアイソボラミンと呼ばれる神経伝達物質がある。(DS9: 仮面の幻影) 合体したトリルは昆虫に刺されると極度にアレルギーが出るが、これはホストと共生生物の生化学的繋がりが昆虫の毒液に耐性がない為の拒否反応である。(DS9: 帰って来た英雄・パート3) トリルは手が冷たいという特徴を持っている。(DS9: 宇宙ステーション殺人事件)
少数しかいない共生生物と合体したトリルは通常2日で結合する。一度結合するとホストと共生生物は互いに依存している為物理的に切り離す事は出来ない。もし共生生物を切り離すとホストは死に至る。(DS9: 共生結合体生物"トリル族"、突然の侵入者) ホストが死亡した場合共生生物は急いで他のホストに移さなければ死に至る。(TNG: 愛の化身オダン)
社会[]
2367年まで結合種族は比較的珍しいにも関わらず、その文化的な面はあまり知られてはいなかった。共生生物のオダンはペリア・ゼルで緊迫した交渉の期間中に新しいホストを得なけらばならなくなった。共生生物は恩恵をトリル社会の最前線にもたらしたがトリルでは数千年に渡って共生関係はとても私事として明かさなかった。(TNG: 愛の化身オダン)
トリルは秘密主義の種族ではないが彼らは重大な暴露や口外とは正反対の性格だった、彼らの文化にとって合体は自然な事で取り立てて話に出すような事ではなかった。彼らは親切であり勤勉で特にオダンやダックス等の大使は連邦に貢献した。
トリルの共生生物は人類のように恋愛をする事はなく、恋愛は若者の弱さだと思っている、だがトリルのホストは恋愛感情を抱く事がある。共生生物は高い次元でより高い所へ昇る努力をする事で誘惑を整理している。(DS9: 宇宙ステーション殺人事件)
トリルの法では以前に恋愛関係にあった共生生物が後に合体したホスト同士の再恋愛を禁止している。これは共生生物に多くの人生を経験させる事が重要とされている為で、再恋愛をした者は罪に問われトリル社会から追放処分を受けその後ホストが死亡しても共生生物は新たなホストを得ることが出来ず死に至る。(DS9: 禁じられた愛の絆)
トリルは進んだ技術を持った種族であり、トリル科学省は学問と実験の中心を担っている。(DS9: 禁じられた愛の絆、敗れざる者・前編)
合体[]
トリルでは毎年約300体の共生生物がホストを得る事が出来る。なぜならヒューマノイドのトリルに対して共生生物は非常に数が少なく、将来のホスト候補生は合体審査理事会の監督によって厳しく選抜されるからである。(DS9: 仮面の幻影)
トリル社会では共生生物との合体は非常に魅力的で少数の共生生物を巡って激しい競争が行われている。(DS9: 宇宙の原型) 大抵の場合、ホスト志望者は幾つもの段階で優秀な者が選ばれて合体する。ホスト候補生は合体しているトリルが実習教官になり、その監督の下で試験を受け合体に適しているか評価され理事会に推薦される。否定的な評価をされた者は普通合体プログラムから外される事を意味する。
トリル社会ではホストに適合しているのは1000人に1人であるというのが一般に知られているが、実際は非常に小さく見積もられており、トリル人の1/2以上の人が適合している。適合者が少ないと言う作り話は綿密に作らた。これはもし多くの人が適合していると公にされれば人々が共生生物を得ようと争い混乱が広まる為である。(DS9: 仮面の幻影)
ホスト候補生は合体しているトリルを除いて特定の共生生物を指名する事が出来る。もしホストに弱い面があると共生生物が人格を押し潰してしまう。合体したトリルは以前のホストの行動等の様々な面を受け継ぐ、テレパシー儀式である「ジャンタラ」は現在のホストから共生生物が持つ以前のホストの性格と記憶を取り出し志願者を一時的にホストにする事が出来る。この移し替えは合体していないテレパスのトリルである共生生物守護者が監督、実行する。この儀式は新しいホストが以前のホストに挨拶する機会を作り、直接言葉や五感で感じて絆を作る。同様に出現の儀式も以前のホストの記憶から一人に焦点を当て現在のホストと意見を交わす事が出来る。
「ジャンタラ」はヴァルカンの「ファル・トア・パン」と大雑把に言って同様である。これはそれぞれの種族のシナプス・パターン変位によって魂(カトラ、パー等)の移し替えを行う。(DS9: 突然の侵入者、クルゾンの秘密、眠らぬ殺意)
鏡像宇宙[]
鏡像宇宙ではトリル政府はクリンゴン・カーデシア同盟とテランの反乱の対立のどちら側についているのか不明である。個々人のトリルは反乱に加わっている者もいるが他の多くは中立の状態である。(DS9: 鏡の裏のシスコ)
船と技術[]
- トリル診断ツール
- トリル・ピアノ
- トリル輸送船
- トリル輸送船(2367年)
- トリル輸送船(2372年)
人物[]
付録[]
登場回[]
ジャッジア・ダックスとエズリ・ダックスを除く。
背景[]
ファースト・コンタクト[]
トリルと人類がいつファーストコンタクトしたかは不明であるが、トビン・ダックスがヴァルカン訪問中のカーデシアの著名な詩人・プリムのイロージャと一度会ったことを考えると、トリルとヴァルカンは2245年以前にコンタクトを行っているようだ。(DS9: 三匹の毒蛇) エモニー・ダックスは23世紀半ばに地球を訪れており、そこでレナード・マッコイと親密になっていたことが知られている。トラヴィス・メイウェザーはトゥリリウス・プライムを訪れたことがあると述べており、『Star Trek: Star Charts』ではこれがトリル星の別名であるとしている。そうすると22世紀半ばまでにトリルと人類のファーストコンタクトが行われた可能性がある。
メイク[]
トリルは『愛の化身オダン』で初登場したが、のちのディープ・スペース・ナインのトリルは異なるメイクになった。理由は純粋に見た目の問題でありDS9の作家も矛盾には気づいていたが、正史で説明がなされることはなかった。ジャッジア・ダックス役のテリー・ファレルがTNGのトリルの額ピースをつけた時、それを見た誰かがマイケル・ウェストモアに、「彼女の頭に何をしたんだ、美しかったのに。」と言った。
ウェストモアはそれで「(クリオシアンを演じた)ファムケにしたのと同じような斑点」をつけることにした。そしてこのメイクが以降すべてのトリルに使われることになった。(Star Trek: Deep Space Nine Companion)
ところが、TNGとDS9以降のトリルにはそれ以外にも矛盾点がある。『愛の化身オダン』では明らかに共生生物が支配的であり(事実、共生生物は何度も「寄生生物」と呼ばれた)、ホストは合体後の存在には全く影響しないただの身体に過ぎなかった。オダンはどうも安全に転送装置を使用することが出来なかったが、ダックスは何の問題もなく何度も使用している。またオダンは再恋愛の禁止に反していた。