バトラフ(bat'leth)は、名誉の剣(sword of honor)とも呼ばれるクリンゴンの伝統的な武器である。バトラフは三日月形をした偃月刀の様な刃を持ち、刃の反対側の三つの握りを持って使用する。この剣はクリンゴン戦士に最も好まれている武器の一つでもある。
カーレスのバトラフ[]
クリンゴン神話によると、最初のバトラフは9世紀に忘れ得ぬ者カーレスによって鍛造されたとされている。その神話では、カーレスは自らの髪の房を切り落とし、それをクリスタック火山の溶岩につけた。その燃え盛る房をルソア湖の冷たい水に浸したところ、剣ができた。次いで、カーレスはその剣を用いて暴君モローと戦いこれを倒し、カーレスはこの剣にバトラフ(名誉の剣の意)と名付けたとされている。この話は、カーレス自身とクリンゴンの高僧にしか知られていない話であり、一般には伝わっていなかった。24世紀にクローン技術でカーレスが復活した際に、クリンゴンの高僧はこの物語を知っているか否かでクローンのカーレスが本物であるかどうかを確かめた。(TNG: クリンゴン神カーレスの復活)(約束の物語も参照。)
カーレスの死後、カーレスの剣はクロノスで大切に保管されていた。しかし、彼の死から約500年後にクロノスを侵略したハークによってそれは奪われてしまったのであった。(DS9: カーレスの剣)
バトラフ[]
ウォーフは10代に渡って家族に受け継がれるバトラフを所有しており、ケーラがデュラスによって殺害された後に、ウォーフはこのバトラフでデュラスに復讐の決闘を挑み彼を殺した。(TNG: 勇者の名の下に)
また、ウォーフはUSSエンタープライズDに乗務している際に、ウィリアム・T・ライカーとビバリー・クラッシャーにバトラフの訓練を行った。(TNG: 機械じかけの小さな生命、難破船ペガサスの秘密)
2280年代前半、ジェイムズ・T・カークは自らの山のキャビンの中に、様々なトロフィーと共にバトラフを飾っていた。(スタートレック:ジェネレーションズ)
伝統的なバトラフは、合成バーコナイト製で長さが約116センチメートル、重さが約5.3キログラムあり、握りは直径約5センチメートルである。(DS9: 血の誓い)
付録[]
関連項目[]
- バトラフ競技会
- バトラフ勲章
登場回[]
背景[]
- バトラフは、武道家であったダン・カリーによってデザインされ、バトラフを用いた立ち回りも彼が考案した(Star Trek Encyclopedia)
- バトラフの語源は、"glory blade"(栄光の刃の意)をクリンゴン語に訳するとbatlh 'etlhとなる。それをつなげてbetleHとされた
- バトラフは『スターゲイト SG-1』のシーズン6のエピソード『捕虜になったSG-1』にも登場した。但し、背景に写る程度である。ENTのフロックス役を演じるジョン・ビリングズレーはこのシリーズで、スタートレックオタクの科学者の役を演じている
- 『スター・トレック』でモンゴメリー・スコットを演じたサイモン・ペグが以前に出演していたテレビドラマ『スペースド』のシーズン1には、彼が演じるティム・ビズリーというSFオタクの私物として登場した。第7話"ENDS"では、ジェシカ・スティーヴンソン演ずるデイジーが電話中のディムをバトラフで小突くシーンがある
- 『ENT: 招かれざる訪問者』で使用されたバトラフの紐は、eBayのIt's A Wrap! sale and auctionで売りに出された。[1]
外部リンク[]
- バトラフ:非正史スタートレックWiki Memory Beta英語版