ベイロック(Balok)は、第一連合の代表者である。
2266年、USSエンタープライズは高度に洗練された巨大宇宙艦フェサリアスとその司令官、ベイロックに遭遇した。ベイロックは、エンタープライズが警告ブイを破壊したことを責め、宣戦布告に近い主張をした。エンタープライズのジェイムズ・T・カーク大佐はブイを破壊せざるを得なかった事情を説明したが、エンタープライズはフェサリアスの高度な技術で脅かされた。そしてベイロックは、「明らかに原始的で幼稚な文明の産物」であるエンタープライズとそのクルーは破壊されるべきだと通告した。
ベイロックに与えられた「神に救いを求める」ための10分間で、まずスポックはベイロックの姿を捉えることに成功した。ブリッジのビュースクリーンに映し出されたベイロックは青い顔に猫のような目をした姿で、不気味に光る指令室はゆらゆら揺らいでいた。
緊張状態が続く中、カーク大佐は解決策を模索した。最終的に、彼はコーボマイト作戦で効果をあげた。ベイロックはだたちにはエンタープライズを破壊しないことに決めたが、その代わりにエンタープライズは第一連合の惑星へと牽引され、そこで破壊されてクルーは囚われることになってしまった。
カークは船が引きずられる中で再び賭けに出て、ベイロックの小型船(フェサリアスから分離した小さなパイロット船)から逃れることに成功し、その過程で小型船に被害を与えた。この時点で、カークは攻撃を加えて打ち負かすことも出来たであろう。しかし彼は小型船に乗船して援助をすることを選んだ。
カークらは小型船に乗船し、真実を知った。「ベイロック」、少なくともカークたちが見ていたベイロックは、単なる人形だったのである。そして本当のベイロックは、小柄な異星人であった。ベイロックは今までの接触が性格と倫理を試すテストであり、恐ろしい人形を使ったのもそのためだったことを明かした。ベイロックは乗船班とトラーニャを飲み交わし、彼の船を案内した。
フェサリアスは司令官以外のクルーを必要としないので、ベイロックは現在知られている唯一の第一連合の代表者である。カークはデイヴ・ベイリー大尉を文化交流のためにベイロックのもとに残した。(TOS:謎の球体)
背景[]
John Fiferがベイロックの人形を操り、声はTed Cassidyが担当した。真の姿のベイロックはClint Howardが演じ、声はVic Perrinがあてた。[1]
のちに、Clint Howardはウィリアム・シャトナーのComedy Central's 2006 roastの一環として成長後のベイロックを再演した。そのベイロックはトラーニャによるアルコール依存症ということになっていた。そのエピソードではまた別の役者がベイロックの声をあてた。
また、Clint HowardはDS9のエピソード『2024年暴動の夜・後編』にもグレイディを演じて29年ぶりにスタートレックシリーズに登場した。
ベイロックの人形はTOSのエンド・クレジットに度々出て来る。