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 ポータル63(Portal 63)[1]は、 トコン帝国バストゥー時代デルファイ・アーデュー星系守護者として配置された人物。
 彼は一見すると普通のヒューマノイドであるが、彼自身はデルファイ・アーデュー4号星自体を防衛システムとして扱う能力があり、軌道上に侵入した国籍不明の艦船を補足し、エネルギーを奪って行動不能にすることもできた。
 彼の存在は2364年フェレンギデコラ級宇宙艦と、惑星連邦宇宙艦隊USSエンタープライズDによる一連の追跡劇の末、偶然ながらも知られることになる。

 2364年、宇宙暦41386.4。エンタープライズはガンマ・タウリ4号星から盗まれたエネルギー変換器を取り戻すためにフェレンギ艦を追跡した結果、デルファイ・アーデュー星系に入り、その4号星上で停止した。小規模な戦闘の後、両艦はエネルギーを奪われ始めるが、デルファイ・アーデュー4号星がかつてトコン帝国の防衛システムの一部だったことから、エンタープライズのクルーはフェレンギに協力を申し出て、惑星の調査に乗り出した。
 ポータル63は、それまで戦闘態勢にあったエンタープライズのクルーたちが、突然に協力体制に移ったことに興味を持ち、彼らが全員集まったところで姿を現した。ポータル63は、自身を「トコン帝国の門番である」と名乗り、「孫子の兵法」の一部を言及し、その意味を彼らに問う。それに答えたのは、ウィリアム・T・ライカー中佐だった。
 フェレンギの暴利を貪る応答にうんざりする中で、門番はフェレンギの艦を破壊すべきかどうかをライカーに問うが、ライカーは、その必要がないこと、生きている限りは彼らも学ぶだろう、という考えから、フェレンギ艦の破壊を否定した。門番はそのライカーの知恵と判断、そして、連邦の哲学に感動し、ライカーの説得で双方を解放した。
 門番がクルーたちの前に現れた時、データ少佐の説明でトコン帝国がマクトー時代に崩壊したことを知り、門番は、再び自分が必要とされるまで眠りに付くことを決め、最後には、ライカーに見送られる形で姿が消えていった。(TNG:謎の宇宙生命体

背景[]

 リチャード・カーズミエンの原案では、ポータル63には「ディロ」という名前があり、トコン帝国が滅亡した時に眠っていた惑星の管理人のようなものだった。(Creating the Next Generation: The Conception and Creation of a Phenomenon, p.39-40)

注釈[]

  1. 日本語版では「トコン帝国の門番」とだけ訳出されている
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