ワープ・フィールド(Warp field)とは、宇宙艦がワープ・ドライブを行う際に、艦自身の周囲に張り出す泡状の亜空間場である。しばしばワープ・バブル、亜空間バブル、ワープ・シェルといった言葉でも呼ばれ、意味はほぼ同一である。
概要[]
ワープ・フィールドはワープ・ナセル内に配置されたワープ・コイルにより生成され、前後非対称のバブルとなって船体を包み込む。亜空間の場の内部においては相対性理論が通用せず、亜空間の非対称バブルは1000ミリコクレーンのパワーにおいて船体をワープ1で推進させる(詳しくは亜空間の項目へ)。
ワープ・フィールドは、いわば船の周囲の空間を歪める亜空間変位であり、この歪みに「乗る」ことで超光速での航行が可能となるのである。(ENT: 時を見つめる男)
ワープ・フィールドは常にワープ・コイルにハイパワーなプラズマを注入し続けないと維持できない。そのためワープ・フィールドが消えた瞬間に船体は通常速度に落ち、慣性航行といったことはできない。また、ワープ・フィールドは第9次にまで重複して張ることができ、枚数に応じて速度は10/3乗ずつ加速する(詳しくはワープ・ドライブの項へ)。
特殊な例[]
- ワープ中に2隻の船の間で乗員や物資の移動が必要とされる場合など、非常事態に際しては、両者のワープ・フィールドを接触させて一つに繋げ、同じワープ速度の下で互いに相対的に停止した状態を作り出すことも可能である。(ENT: 優生クリンゴン)
- ワープ・フィールドは、反重力バーストによって消滅させることが可能である。2375年、マスター・コールの指揮するIKSニンタオは、この方法で追撃してくるジェムハダー戦闘機のワープ・フィールドを中和することができた。(DS9: 今一度あの勇姿を)
- ワープ・フィールドはワープ・コイルを軽いオーバーロード状態にすると、安全装置が働き、崩壊させることができる。(VOY: プロメテウスの灯を求めて)
- 非推進の形をとったワープ・フィールド・バブルを「静止ワープ・シェル」と呼ぶ。USSエンタープライズ(NCC-1701-D)は3つの異なる時間軸からデヴロン星系の反時間の裂け目を修復するのに用いた。(TNG: 永遠への旅)