ワームホール(wormhole)とは時空の二点間を結ぶ宇宙の虫食い穴トンネルの総称。この名称は1957年にジョン・アーチボルト・ホイーラーが命名し、以後広く普及した。亜空間の一種。ワームホールを通れば通常空間では莫大な距離の移動を僅かな時間と空間で済む。
自然には量子的スケールで極小のものが生滅を繰り返していて不安定で宇宙艦が通れる程の大きさで安定したものは稀である。安定したワームホール内部はヴァーテロン粒子で満ちておりワープエンジンは使用出来ない。ワームホールの出入り口を見つけたとしても他方の出入り口は必ずしも我々の宇宙に繋がっているとは限らず、次元の異なる全く別の宇宙に繋がっている可能性もある。それどころかワームホール内部が複雑に入り組んでいたり時間の流れが異なっており延々と彷徨い抜け出せないと言う事もあり得る。
もしワームホールが充分大きく安定していれば宇宙艦及び航海者が通過出来る。ワームホールは二つの異なる地点と時点を繋いでいる場合がある。マイクロワームホールなど小型のものは時間が経つと崩壊する場合がある。
ハリー・キム少尉が発見したワームホールはトゥヴォックによると3/4の確率でアルファ宇宙域には繋がっていない可能性があった。(VOY:ワームホールの崩壊)
自然に存在するワームホール[]
20世紀の頃から地球の科学者達はワームホールやタイムトラベルの存在を認めていた。2368年にUSSエンタープライズ(NCC-1701-D)のジャン=リュック・ピカード大佐は歴史学者を偽ったバーリンホフ・ラスミュッセン教授に対してワームホールを通ったタイム・トラベルを用いて得た知識を使って(例えば絶滅した惑星を救う事)助けるとその中の子供が大人になって第二のアドルフ・ヒトラーやカーン・ノニエン・シンを生み出すかもしれないと言う事を、艦長は最初にワームホールが発見された時から哲学の一年生で学ばされて来た事だと語った。(TNG:26世紀のタイム・トラベラー)
安定していると思われるバーザン・ワームホールが発見されるまでアルファ宇宙域、ベータ宇宙域では安定したワームホールは知られていなかったがバーザン・ワームホールの反対側出入り口は安定していなかった。しかしながらデルタ宇宙域での報告では幾つかの割合で安定したワームホールがあった。(TNG:非情なる駆け引き、VOY:ワームホールの崩壊、VOY: 暗黒の汚染空間、VOY: 偽りの亡命者)
人工的なワームホール[]
ベイジョー・ワームホールはベイジョー人が預言者と呼ぶ存在が造り居住している、現在知られている限りただ一つの人工的に作られたワームホールで、長期間安定しておりアルファ宇宙域のベイジョー星系とガンマ宇宙域のイドラン星系の二点間を繋いでいた。(DS9:聖なる神殿の謎)
2370年代に連邦は人工的にワームホールを作る為の体系的な研究を行った。トリル科学省のDr.リナーラ・カーンがプロジェクトの主任を務め、2372年にUSSディファイアント(NX-74205)に乗船して将来実現できる先進的な理論を試した、複雑なテクニックで25,000-30,000コクレーン程度の亜空間テンソルマトリックスを発生させ無人標的機からのマグネトン・パルスでマトリックスとの相互作用で亜空間の歪みを引き起こし時空連続体にワームホールの出入り口が開く。
ワームホールを作る最初のテストでは23.4秒間安定していた。二度目のテストではワームホールを恒星間船が通れるか試す為にクラス-4探査機を送り込んだ、しかしながら探査機のシールドに突然テトリオン・フィールドが作用してワームホールが崩壊し、巨大なグラヴィトン・ショック・ウェーブが発生してディファイアントは大きな損害を被った。(DS9:禁じられた愛の絆)
ミダス・アレイはマイクロ・ワームホールを作り出す事が出来、極めて短時間だけアルファ宇宙域とデルタ宇宙域を繋ぐ事が出来る。(VOY:遥か彼方からの声)
ワープドライブの物質/反物質の混合率が崩れるとワームホールの様な捻じれが作られる事がある。(劇場版スタートレック)