- 「光子魚雷か。魚雷を見舞うのがやつらの挨拶か?」
- 「気に入らない相手にはそうなんじゃないですか?」
光子魚雷(Photon torpedo)とは、様々な勢力や組織において運用される宇宙艦もしくは宇宙基地などに配備された反物質兵器の一つである。略されて単に魚雷と呼称される場合も多い。
クリンゴン語で光子魚雷をPu'DaH dak chaと呼称している。
クリンゴンでは少なくとも22世紀中頃には光子魚雷を使用していた。彼らのラプター級偵察艦やバード・オブ・プレイ等にも装備されていた。同じ時期の地球連合宇宙艦隊では空間魚雷を使用していたが、その後「光子性魚雷」と呼ばれる光子魚雷の先駆的な実弾兵器が装備されるようになった。(ENT:死のファースト・コンタクト、ENT: 名誉に生きる者、ENT: 帰還なき旅、ENT: ボーダーランド)
宇宙艦隊では少なくとも2267年までに光子魚雷を採用した。(TOS:怪獣ゴーンとの対決)
24世紀になると、2371年以降に実用化された光子魚雷を超える新兵器「量子魚雷」が実用化されたが、それでも光子魚雷は主力兵器として健在であった。(DS9:奪われたディファイアント、スタートレック:ネメシス)
概要[]
光子魚雷の基本的原理は、物質・反物質を混合しその質量をエネルギーに変換して爆発力を得るというものである。
2215年当時の宇宙艦隊の光子魚雷は、正・反の重水素を6つのケースに搭載し、それぞれが混じらないように電磁場で保持されており、目標に達すると一挙に混合するというものであった。
2271年頃になると、1.5Kgの正・反の重水素を数千のパケットに分けて搭載し、発射されるとすぐにそれらのパケットが混合されるが、目標到達までの間はパケット一つ一つに内蔵された電磁場による安全装置が働き対消滅反応は起きないようになっている。そして目標へ到達するとこの安全装置が停止し爆発を起こす。発射後自爆させる際も同じように遠隔操作で安全装置を解除することによってそれが可能となる。
以前のタイプよりも物質と反物質の接触面積が大きくなるため、対消滅反応のエネルギー放出量が飛躍的に向上した上に、これらパケットの混合比を調整することによって威力を微調整することも可能となったのである。この出力調整は少なくとも16段階が存在している。
ちなみに、光子魚雷の威力はアイソトンと言う単位で表される。25アイソトンの光子魚雷一発で大都市を数秒で壊滅させることが可能とされる威力を持つ。(VOY:700年後の目撃者)
光子魚雷弾頭には小型の防御シールドとワープフィールド維持装置が搭載されている。
この防御シールドにより恒星などへ魚雷を打ち込んだ際にコロナなどで目標へ達する前に対消滅反応が起こること防ぐ役割を果たし、また敵のシールドの波長と同期させることによってシールドを素通りさせることも可能である。(スタートレック:ジェネレーションズ)
ワープフィールド維持装置は、ワープ航行中における光子魚雷の使用を可能としている。
光子魚雷の種類[]
コンスティチューション級改は2285年にはマークVI型魚雷及び、2293年にはマークVII型魚雷を搭載していた。(スタートレック2:カーンの逆襲、スタートレック3:ミスター・スポックを探せ、スタートレック6:未知の世界)
2370年にギャラクシー級は光子魚雷の爆発力を従来のものより11%増加させる兵器のアップグレードを受けた。その後、宇宙ステーションDS9で使用される光子魚雷はマークIVとされていた。
USSヴォイジャーは2371年の就役当時に搭載していた魚雷弾頭の出力は25アイソトンであったが、その後タイプ6弾頭を備えた光子魚雷を搭載した。タイプ6型弾頭の威力は200アイソトンであり、射程距離は800万キロメートルであった。
また、タイプ10型弾頭も存在しているが、この爆発力については語られていない。これらの魚雷はマークXXV型魚雷であるとされている。