(制作視点での記事)
帰らざる時間 | |
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制作順No. | 238 |
本国初放映 | 2000年3月1日、第136話 |
脚本 | ロバート・ドハーティ |
ストーリー | ロナルド・ウィルカーソン |
監督 | テリー・ウィンデル |
宇宙暦/西暦 | 53679.4/2376年 |
数年前に死亡したはずのクルーが帰って来る。
エピソード概要[]
プロローグ[]
ある異星人女性のシャトルは宇宙艦に追跡されていた。彼女はなんとか逃げ切ると異星人の言葉でコンピュータに命令してUSSヴォイジャーを発見し、英語で呼びかけた。
第一幕[]
天体測定ラボにメゾッティが独りでいると女性からの通信が入り、メゾッティは応答した。女性がジェインウェイ艦長に繋ぐよう求めたので8歳の少女は従おうとしたが、不十分な身長のために誤って通信を終了させてしまった。まもなくトゥヴォック、そしてセブン・オブ・ナインが他の3人の子供と共にやって来た。セブンは予測不能な行動をとる子供の面倒を見ることに困難を感じていた。メゾッティは言いつけを守らずに勝手にラボに入ったことを咎められたが、女性から通信があったことを報告した。
ジェインウェイ艦長はブリッジのビュースクリーンに映った異星人の女性に見覚えがなかったが、女性は自分がリンジー・バラード少尉だと主張した。バラード少尉は3年ほど前にキム少尉との船外任務で死亡したはずだった。艦長、ドクター、そしてバラード少尉と親しかったハリー・キム少尉がその女性を医療室に迎えた。女性はリンジー・バラードが死亡した時の状況を正確に説明し、またドクターの解析でリンジー・バラードのDNAの痕跡が彼女の中に認められた。バラード少尉は宇宙葬された後に遺体をコバリと呼ばれる種族に回収され、DNAを書き換えられて蘇生したのだった。コバリの習慣にのっとり、バラード少尉は家族に迎え入れられて2年を過ごしたがヴォイジャーを忘れてはおらず、シャトルを盗み出し6ヶ月かけてヴォイジャーを発見したということだった。
ジェインウェイ艦長はその女性をリンジー・バラードと認め、ヴォイジャーのクルーとして復帰することを許可した。ハリーはリンジーと感動の再開を果たした。
第二幕[]
リンジーにはヴォイジャーに戻ったらしたいことのリストがあり、No.26はハリーの演奏する音楽を聞くこと、No.27が仕事に遅刻しないことだった。
食堂ではナオミやメゾッティたちがカディス・コットのゲームを始めようとしていた。セブンはそれを監視している。ナオミとメゾッティが髪の編み方の話をし始めるとセブンはレクリエーション活動に無関係な会話を止めるよう指示し、開始を促した。ゲームで不正行為をした双子のエザンとレビにセブンが懲罰プロトコルを受けさせると、最年長のイチェブが反抗してゲームを放棄し食堂を出て行ってしまった。
リンジーの部屋でリンジーとハリーは宇宙艦隊アカデミーで同期だった頃の話や葬式の話をした。ハリーは弔辞でリンジーが「時を制せ」という言葉が好きだったと話したと述べた。それは古いクリンゴンの喊声で、今という時間を自分のものにするという彼女の信念を表していた。荷物を取り出していたリンジーは自分のコバリの頭を笑って、ヘアブラシはもう要らないと述べた。
ドクターはバラード少尉の分析を終えて彼女を医療室に呼んだ。DNAを再び元に戻すことは無理だったが、顔や頭髪など、外見を地球人のように見せることは可能だった。
第三幕[]
そうしてバラード少尉は着実に「リンジー・バラード」に戻っていったが、味覚が変わっているために好物の味が分からなかったり、機関部での仕事中にコバリ語を話してしまったりした。
セブンは天体測定ラボでチャコティ副長に子供の世話を止めたいと申し出た。チャコティは子供の行動が無秩序なのは当たり前だと教え、全員に同じことをさせて自己表現を許していないから反抗されるのではと助言した。セブンは学習の機会を平等に与えているのだと反論し、自己表現のためなら他の適任者に世話をさせるよう要請した。だがチャコティは断った。
バラード少尉は完全に地球人の外見を取り戻し、艦長からの招待で夕食に行った。ジェインウェイの船室にバラードは正装で現れた。自由に話していいと艦長に言われると、彼女は自分が死んだ船外任務の人選について質問した。ジェインウェイはバラードが適任だったと答えたが、バラードは否定した。より能力がある他の士官を選ばなかったのは彼らがジェインウェイと親しかったからなのか、とバラードは追求した。会話は気まずくなり、結局バラードは突然部屋を去ってしまった。
その晩バラードは悪夢を見た。自分の葬式に集まったクルーが彼女をよそ者だと言い、最後にコバリの男性が彼女を「ジェトライヤ」と呼んだ。
リンジーはハリーの部屋に行き、話を聞いてもらった。最初は大変だろうが力になる、とハリーが優しい言葉をかけると、リンジーはなぜいつも自分によくしてくれるのか尋ねた。ハリーはアカデミー時代に初めて会った時から彼女に惚れていたことを告白し、彼女のために色々なことをしてきたことを明かした。しかしリンジーは全く気付いておらず、生き返っていなければ永遠に伝わっていないところだった。ハリーは今回は時を制し、口づけをした。
第四幕[]
セブンは子供たちに粘度で塑像をさせていた。幾何学的な形をつくることになっていたがメゾッティだけは従わずセブンの顔を作った。セブンは稚拙だとしながらも工夫と個性が見られると認めた。そして無秩序を継続するよう言って懲罰を与えなかった。
バラードはコバリの船が近づいていることに気付いた。彼女の夢にも現れたコバリの男性クレットはジェインウェイ艦長に、娘のジェトライヤを取り戻しに来たと主張した。クレットの要求に応え、ジェインウェイはバラードとの面会を許した。クレットの説明では、前世の記憶は蘇生の際に完全に消えるが、ジェトライヤの場合はそうでなかった。クレットはジェトライヤの妹の名前を出して戻って来るように懇願したが、バラードは「姉さんは死んだと言って」と言いその場をあとにした。
ハリーは食堂でコバリ料理を食べているリンジーを見つけた。彼はリストのNo.32の「トゥヴォックを笑わせる」のためのアイデアを提案した。それはトゥヴォックのホロ・プログラム『トゥパニット神殿』を細工するというものだった。二人はホロデッキに行こうとしたが、突然リンジーは痛みに崩れて外見がコバリに戻り始めた。
第五幕[]
ドクターの診断により、バラードの体は外見を地球人にする処置に対して抵抗力を見せ始めていることが分かった。そのため外見を保つには一日二回処置を施さなければならないという。バラードはそんなことでは仕事が出来ないと激怒し、コバリ語で怒鳴り散らして医療室を出て行った。
ヴォイジャーは複数のコバリ艦からの攻撃を受けた。ブリッジに来たバラードはもうヴォイジャーに属していないから降伏するよう艦長に言った。キムは止めようとしたが、手遅れだとバラードは言った。
ドクターの処置を止めたことでバラードはコバリの姿に戻った。転送室でキムはリンジー・バラードに別れの挨拶をし、彼女を転送した。
そののち、食堂でキムがバラードのヘアブラシを見ていると、メゾッティがやって来て興味を示した。キムは、奇麗な髪の子の手に渡れば元の持ち主も喜ぶだろうといってプレゼントした。メゾッティはホロデッキを好きに使っていいとセブンに言われたことを話してキムを招待した。キムはトゥパニット神殿のプログラムを面白くしようと言って一緒にホロデッキに向かった。
背景[]
連続性[]
参照[]
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イナプロヴァリン、クラリネット、グリッド2369、サクソフォーン、ジバリア風ベリーサラダ、神経ディスラプター、ダイリチウム、タインシア、バリオン除去(バリオン清掃)、比較異星人生理学、ヴィンタディ領域(ヴィンタディ宙域)、ヒロージェン、ポーラロン、ポットロースト
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