(制作視点での記事)
浮遊機械都市ボーグ・前編 | |
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制作順No. | 40273-174 |
本国初放映 | 1990年6月18日、第74話 |
脚本 | マイケル・ピラー |
監督 | クリフ・ボール |
宇宙暦/西暦 | 43989.1/2366年 |
ボーグとのファースト・コンタクトから一年、エンタープライズは惑星連邦の中心…つまり地球へと進撃を開始したことを察知した。ボーグは人類及び惑星連邦を同化するために、ピカード艦長を捕らえ同化してしまう。
エピソード概要[]
プロローグ[]
ウィリアム・T・ライカー、データ、ウォーフ及びジョーディ・ラフォージは転送室へやってきた。12時間以上植民星からの応答はなく、地表からも生命反応は全く無い状態であった。上陸班はニュープロヴィデンス・コロニーの中心街へ転送降下したが、そこで見たものは完全に破壊し尽くされた街と巨大なクレーターのみであった。
第一幕[]
エンタープライズの作戦室でハンソン提督は「我々はまだ準備ができていない」とピカード及びライカー、そしてシェルビーに説明する。「…奴らが来るのはわかっていた。一年以上総動員で対策を練ってきたんだが…」
ライカーは本当にボーグの仕業なのか確信を持てなかったが、それを確証するためにシェルビーを派遣したと言われる。エンタープライズが最初にJ-25星系で彼らと接触した時の状況と、今回の状況が酷似しているためでもあった。ハンソン提督は「シェルビー少佐は半年前から、対ボーグ戦術分析を担当している。…この件に関しては彼女にかなりの権限を与えてある。…それで一緒に連れてきたんだ。」 と述べた。シェルビーは戦略としてまずは防御を固めることが最優先であると述べたが、ライカーは今ある防御システムでは彼らの攻撃を阻止できないことを指摘した。宇宙艦隊は新たな兵器の開発に着手しているが未だ実用化はされていなかった。前回の遭遇[2]が7000光年以上離れた場所であったことを考え、ボーグの侵攻はもっと先だと考えていたためである。ピカードは「科学技術においては、ボーグは我々より遥かに進んでいるようですからね。」と指摘した。
シェルビーはただちにコロニーの跡地を調査させてもらえるよう頼むが、ライカーは明朝から上陸班を派遣すると決定する。ライカーは提督をポーカーに誘うが、提督は「今日はやめておこう。…艦長といろいろ詰めねばならん。だが聞くところによると、シェルビーは結構心得があるらしいぞ?」と述べ、ライカーとシェルビーは作戦室を後にした。
二人が部屋を後にした後、ハンソンはピカードに「ジャン・リュック、彼女をどう思う。シェルビー少佐はかなりの逸材だ。」と述べた。ライカーはUSSメルボルン[3]の艦長への昇進を打診されていることをピカードはそこで初めて聞いた。ハンソンはその後任としてシェルビーを奨めたのであった。突然の話にピカードは当惑するが、ハンソンは「…君からも言ってやってくれ。早く決心を固めろとな。…ライカーに艦長の椅子を用意してやったのはこれでもう 3度目[4] のことだ。…だが座ろうとしない。…わしにはどうもわからないんだ。シェルビーのように若い精鋭が続々現れてくる。なのにライカーは突然立ち止まってしまった。…これでは、経歴に傷もつきかねん。わしなら奴のためにも、早く放り出してやるがなあ。」と述べ、ピカードに対しライカーのために昇進を受けるよう奨めろとアドバイスした。
一方、シェルビーはライカーに「何を調べるべきかもわかりません。でも前回のボーグの攻撃の後、エンタープライズの船体から珍しい素粒子[5]が検出されているんです。」と述べ、調査内容について話した。彼女はまた、上陸班にデータとラフォージを加えたいと頼んだ。ライカーは既に彼らを任命し、更には自分も同行すると彼女に伝えた。そこで彼女は突然ライカーに自分が彼の後任として相応しいとピカード艦長に認められたいと願っていることを伝えた。ライカーはエンタープライズを降りることを全く考えていなかったが、彼女はライカーが転属するものと思い込んでいた様であった。
その晩、ライカーの部屋ではウェスリー・クラッシャーとディアナ・トロイ、データとラフォージ及びシェルビーがポーカーをしていた。ウェスリーは伏せカードがキングかどうかデータに訪ね、データに「悪いがその質問には答えられない。しかも君はこの場においてはニューフェイスだ。不適当な質問は控えるべきだな?」と言い返された。最後のカードを取ったが、トロイとラフォージは有効な手ではなかったためゲームを降りた。ウェスリーは更にジャックを引き、ジャックのスリーカードができていた。しかし、ライカーはストレートフラッシュの可能性があり、ウェスリーはベットするか悩んだが、10をベットした。シェルビーはすかさずコールするが、ここでライカーはコール10に対して更に100を上乗せして競り上げた。ラフォージが「ありゃきっとストレートフラッシュだぞ?」と言うがデータは「そうとは限らない。ハッタリをカマしてらっしゃるかもしれない。」と言った。ウェスリーは悩んだが、ゲームを降りた。シェルビーはライカーに対して自分は2ペアだが、彼の手札を見たいとコールした。そこでライカーは手札を明かしたが、ストレートフラッシュでもなく、手はできていなかった。シェルビーは勝利し、ウェスリーは落胆した。
翌朝、集合時間にライカーとラフォージが転送室へ来るとデータとシェルビーがまだ来ていなかった。しかし、オブライエンによると予定時刻の一時間前にシェルビーの命令で彼らは地表にすでに降りているということであった。地表に降りたライカーはシェルビーに、勝手に命令を変更したことを咎めた。彼女は反抗しつつも彼に謝罪し調査結果を報告した。彼女が調べた土壌のサンプルからボーグの「足跡」…つまり痕跡が発見されたのであった。これにより、ボーグが連邦領域に侵入していることが確実となったのであった。
第二幕[]
- 「艦長日誌、宇宙暦 43993.5。連邦の領域にボーグが侵攻していることが確実となり、ハンソン提督は司令部との会議のため第324宇宙基地へ戻られた。シェルビー少佐は当面の防衛対策を練るため、エンタープライズに留まっている。」
作戦室でライカーはピカードに報告する。「艦内には警戒警報を出しました。連邦と、全ての同盟国に連絡済みです。長距離センサーは現在も引き続きモニター中。データ、ラフォージ、クラッシャーの 3名を、シェルビー少佐につけました。」 ピカードはライカーにシェルビーをどう思うか尋ねたが、ライカーは彼女が有能であることを認めつつも危険を顧みず、独断で行動するきらいがあるため指導が必要であると述べた。ピカードはライカーが赴任したての頃と彼女がそっくりだと言い、ライカーにメルボルンの艦長への昇進を受けるべきだと述べた。それに対してライカーは、今の危機的状況で異動するべきではないと言ったがピカードは逆にこの状況だからこそ宇宙艦隊は新たに有能な艦長を求めていると述べ、ライカーにもう一度考え直すように言った。
テン・フォワードでライカーはトロイに相談をしていた。「俺は一体何をしてる。いつだって上を目指して必死にやってきた。そのために…いろんな犠牲も払った。艦長になることが目標だったのに、何かが俺を引き留める。ここに残るのは間違いなのか。」 かつての自分が今のシェルビーの様に野心に燃えていたことを認めつつも今は違うことに戸惑っていた。自分が何かを失ったのではないかと言うライカーに対してトロイは「あなたは何もなくしてなんかいない。むしろ多くのものを得てるのはわかってるでしょ? ただ若いだけの頃より居心地がいいはずよ?」と彼に尋ねると、「それが問題なんだ。ここは居心地が良すぎる。」とライカーは言った。しかしトロイは彼に最後にこう尋ねた。「ウィル、あなたの望みは何なの?」
その間、シェルビーと技術部はボーグに対抗する手段について対策を検討していたが、対応策が見つからないままであった。ライカーは彼らに今夜は切り上げて翌日へ持ち越すよう命令したが、シェルビーはボーグがいつ襲ってくるかわからないのだから作業を続けさせてほしいと言ってライカーと衝突した。しかし、ライカーは「ああいつ襲ってくるかわからない。その時クルーが疲れ切っているという状況は絶対避けなきゃならん。解散だ。」と述べてシェルビーはしぶしぶ従った。
ハンソン提督から通信が入った。「昨日 19時に宇宙艦隊の USSラロが、ゼータ・アルファ2号星からセンティネル・マイナー4号星へ向かった。そして 22時12分に、第157宇宙基地が遭難信号を受信した。ラロはエイリアンの船と接触したと報告してきたが、その船の形は…立方体だったそうだ。そこで突然信号は途切れ、以来連絡が途絶えている。」ピカードはただちにラロへ向けて進路を取るように命令した。ハンソンは応援の艦が到着するまで最低でも6日はかかると述べたが、ピカードは援軍がボーグを引き留めると答えた。
その後、エンタープライズは未確認の艦を発見しインターセプトコースを取った。そしてセンサー領域に入った後に視覚確認すると、それは間違いなくボーグ・キューブであった…
第三幕[]
データはそのボーグ・キューブが以前にJ-25星系で遭遇したものと同一であるかどうかは不明であると述べた。そこへボーグからピカード宛にパーソナル・メッセージが届いた。
「宇宙艦隊登録ナンバー、NCC-1701-D エンタープライズ艦長、ジャン・リュック・ピカード。防御スクリーンを下ろし、ただちに我々の船に乗船する準備をせよ。協力しない場合、お前の船を破壊する。」
通常ボーグは個人に対して興味を示さないはずだが、ピカード個人の投降を要求されたことで困惑が生じた。ピカードはボーグの目的が変化したのだと推測し、ボーグに対して連邦領域からの撤退を要求し、撤退しなければ新開発の防衛システムで攻撃すると脅した。しかし、ボーグはトラクター・ビームでエンタープライズを補足し、シールド出力を失わせていった。ピカードはただちにウォーフに応戦するよう命令し、全砲門で攻撃を行うがボーグにダメージを与えられなかった。ボーグは第二船体に対して切断ビームで攻撃を加えたため、船体外壁が破損してしまった。機関部に対して緊急避難命令を発令したが、尚もボーグの攻撃は続いた。
とっさにシェルビーはデータに「データ、フェイザーの粒子周波数を変動させて。ランダムセットで変え続けて、調整する暇を与えないで。」と指示し、ボーグのトラクター・ビームが解除された。すかさずピカードは艦を反転させ、最寄りのポールソン星雲へと進路を取らせ、星雲の中へ隠れた。ボーグは星雲の外でエンタープライズを待ち構えている様であった。
星雲内で修理作業を続けながら会議が行われていた。これまでの攻撃でボーグが高域電磁帯に弱いことが判明していたため、ディフレクター盤を用いて高域電磁帯の莫大なエネルギービームを放ち攻撃する作戦が提案された。その作戦は認可され、早速準備が行われたがシェルビーは更に円盤部と推進部を切り離しての攻撃プランを提案した。しかし、ライカーは円盤部のインパルス・エンジンのパワーも必要であると述べて却下した。しかし、シェルビーはピカード艦長に自分の作戦を直訴した。ピカードは彼女のプランはまだ採用しないと述べたものの、手段の一つとして検討するようにライカーに指示した。ライカーとシェルビーはターボリフト内で遂に激突した。ライカーは彼女に対して副官を通さずに直接艦長へ意見具申を行ったことを咎めたが、逆に彼女はライカーに対して慎重すぎると批判し、物別れとなった。
第四幕[]
- 「艦長日誌、宇宙暦 43996.2。我々は星雲内に留まっている。意外なことにボーグは追ってこず、我々が出ていくのを待っているらしい。…彼らがなぜ私やこの船に興味をもつのかはわからない。戦闘は避けがたく、防衛システムの改良を続けてはいるが…ボーグに対しては、どんな防御も用をなさないのではないのかという思いが、私の胸をよぎり始めた。」
ピカードは艦内を巡回し、最後にテン・フォワードへとやってきた。そこでガイナンとネルソン提督がトラファルガー海戦の前にHMSヴィクトリーの艦内を巡回したという話をした。ガイナンはネルソンが海戦で戦死したことを指摘するが、たとえ戦いに敗れても人類はその精神さえ失わなければ決して滅びないと彼を勇気づけた。その時、ボーグが星雲の外からエンタープライズを攻撃し始め、ピカードはただちにブリッジへ戻った。エンタープライズはただちに星雲を脱出したが、ボーグ・キューブはエンタープライズを補足し防御シールドが破られてしまう。そしてブリッジにドローンが侵入してきた。ウォーフは一人目のドローンをフェイザーで倒すも二人目はすでにフェイザーに適応してしまう。ライカーがドローンに掴みかかるがあっけなく倒され、ウォーフもまた倒されてしまう。その時三人目のドローンが現れピカードを拉致し、ボーグ・キューブは去って行ってしまった。ライカーはただちにピカードの位置を探らせるが、センサーで検知できなかった。
ウォーフはライカーに報告した。「ボーグ艦のコース判明しました。真っ直ぐ突き進んでいます。目的地、セクター001。…テラ星系です!」 ライカー「…地球か。」
その頃、ボーグ・キューブでは集合体がピカードに対して地球の同化を早めるためにピカードには人類とボーグの連絡役となってもらうつもりであると述べた。しかし、ピカードは最後まで抵抗すると反発するも、ボーグは「抵抗は無意味だ」と彼に言い放った。
エンタープライズはボーグ・キューブを追跡しながら、ディフレクターを使った攻撃準備を完了させていた。しかし、ワープ・エンジンから膨大なパワーを必要とするため、何とかボーグ・キューブの速度を落とす必要があった。そこで、ライカーは上陸班を編成してピカードを救出するプランを立て、自ら乗り込もうとする。しかし、トロイはライカーにこうアドバイスした「…ライカー副長。…あなたが行くのは賢明ではないと思います。ピカード艦長が無事戻るまで、この船の指揮官はあなたです。…戦闘態勢の今、指揮官はブリッジに留まるべきです。」
ライカーは渋々ながらもトロイの助言を聞き入れ、上陸班の指揮をシェルビーに任せることにした。
第五幕[]
- 「艦長日誌、宇宙暦 43998.5。ボーグを追跡しながら、我々も惑星連邦の本拠地へと向かっている。彼らが地球にもたらす被害は、計り知れない。」
シェルビー率いる上陸班はボーグ・キューブへ乗り込みピカードの捜索を開始した。その時、ビバリー・クラッシャーがパワー伝送ステーションを発見する。減速させるためにこれを破壊するという案が出される。ウォーフのトリコーダーがピカードのコミュニケーターの反応を検知した。反応を元に彼らは移動した。
その頃エンタープライズではライカーが地球防衛のため可能な限りの兵力を集めるようハンソン提督に進言していた。ハンソン提督は、ウォルフ359星域[6]に艦隊を移動させ迎撃態勢を取っていると伝えた。エンタープライズは後どれくらい追跡できるか尋ねられるも、残り時間が少ないことを提督に伝えた。しかし、可能な限り攻撃を加えるとも約束した。ハンソンはピカードの安否を尋ねるも、ライカーは不明であるとしか答えられなかった。
上陸班はピカードの制服を発見するも、エンタープライズのエネルギー切れの時間が差し迫っているためボーグ・キューブを止める事を最優先とせざるをえなくなる。そこで、先ほど発見したパワー伝送ステーションを一つ一つ破壊することにした。そうすると、ボーグは損傷を修復するために速度を落とし始めた。ボーグ艦内では破壊工作に対して数名のドローンが上陸班に対して攻撃を加えようと動き始めた。その時、ドローンの中にピカードの姿を発見した。しかし、彼は既にボーグによって同化されていた… ピカードの周りにはフォース・フィールドが張られており近づけないため上陸班は直ちにエンタープライズへと転送収容された。
エンタープライズへ戻った上陸班は重苦しい表情でブリッジへ報告に来た。データはボーグ艦内で何が起こったのかをライカーに説明した。シェルビーは上陸班を増員しピカードを救出に再度向かうと主張するが、ライカーはディフレクター兵器を使用する最後のチャンスであり、戻る余裕はないと彼女の主張を制止した。すると、ボーグ艦からエンタープライズへとメッセージが届いた。メッセージの差出人は…ロキュータスと名乗る同化されたピカードであった。彼は連邦を同化すると宣言した。それに対してライカーは最後の決断を下した…
「発射!」と…
会話ログ[]
- 私の名はロキュータス。ボーグの一員だ。我々に抵抗しても、無意味だ。これまでのお前たちの文明は、ここで終わる。今後お前たち人類は、我々に従属しろ。以上だ。'
- - ロキュータス
- ミスター・ウォーフ、ハンソン提督に至急メッセージを送れ。…臨戦態勢に入る。ボーグだ。
- - ピカード
- 艦長、パーソナルメッセージです。
- …私に?
- ええそうです、艦長に。
- データ。前に J-25星系で会ったのと同じ艦なのか?
- 確認はできません。しかし規模は全く同一のものです。
- …スクリーンに。…エンタープライズ艦長ジャン=リュック…
- 宇宙艦隊登録ナンバー、NCC-1701-D エンタープライズ艦長、ジャン=リュック・ピカード。防御スクリーンを下ろし、ただちに我々の船に乗艦する準備をせよ。協力しない場合、お前の艦を破壊する。
- 君たちの行動は、惑星連邦に対する侵略行為だ。今すぐ撤退しなければこちら…
- 指示通りにしない場合艦を破壊する。お前たちの防衛能力では我々の攻撃に…
- 艦長をどうしようというんでしょう。
- ボーグの興味は科学技術だけで、人間に関心はないはずです。
- 興味の対象が変わったらしい。チャンネルオン。
- 了解、チャンネルオン。
- 君たちに会ってから新しい防御システムを開発した。連邦の領域から撤退しないなら我々はその新システムを今すぐ使う準備がある。
- - ウォーフ、ピカード、ライカー、データ、シェルビー及びボーグ
- 本音を言ってもよろしいですか。
- ああ、言ってみろ。
- あなたは邪魔なんです。
- …なるほどね。悪い相手に当たったな?
- あなたは無難にやることしか考えてない。上から下へとただ命令を伝えているだけで、だからいつまで経っても偉大な艦長の影から出ることができないんだわ! 第8デッキへ。
- …艦と乗員のことを考えれば、そう簡単に危険は冒せんはずだ。
- 重大な決断を下すことができないんなら、ほかの者に席を譲り渡すべきだわ。
- - シェルビーとライカー
- ローマ帝国のホノリウス皇帝は西ゴート族が押し寄せてくるのを見た時、帝国の崩壊を本当に実感することができたんだろうか。……これも、歴史の一ページに過ぎないんだろうな。…我々の文明は終わるんだろうか。別の時代が来て。
- ……終わることはありません。
- ずいぶん、きっぱり断言するんだな。
- 経験がありますから。ボーグが私の星を襲った時、人々は宇宙に散り散りになり…生き残りました。あなたたち人類も必ず生き残る。たとえ数はほんのわずかになっても精神さえ伝えていけば、いつか復活できます。たとえ千年かかろうとも。
- - ピカードとガイナン
- ジャン=リュック・ピカード艦長。お前は艦隊最強の艦を指揮している。情報を提供しろ。
- 君たちに協力する気はない。私は力尽きるまで戦い最期まで抵抗するぞ。
- やめておけ。抵抗は無意味だ。我々は進歩を目指している。人類の特殊性と科学技術を我々のものとする。…人類は我々の文化に従属させる。
- できるものか。人類の文化は自由と自立精神で成り立っているんだ。
- 自由など無意味だ。囚われの身であることを忘れるな? 我々に従え。
- それよりは死を選ぶ。
- 死ぬことは許さない。原始的な文化は権威を重んずる。人間社会への侵入を容易にするために。交渉において地位ある人間を、我々の代弁者とすることにした。お前は我々の声となるのだ。抵抗は無意味だ。
- - ボーグとピカード
- ミスター・ウォーフ……撃て
- - ライカー
- …ウィル。…いつまでこの船にいるつもりだ?
- は?
- 昇格の話があるんだろ。
- …そのお話は辞退することにしました。
- メルボルンはいい艦だぞ?
- エンタープライズには及びません。…それに今の状況は、大変な危機です。動くわけには。
- わかるが、宇宙艦隊は新たに優秀な艦長を必要としてる。もう一度考え直せ。
- …出て行けとおっしゃるんですか。
- いやそういうことじゃない。自分の将来のことをよく考えてみろ。ウィル。…もう自分の船をもっていい時期だ。立派な指揮官になれる。…それに、エンタープライズは私が必ず守ってみせるさ。
- - ピカードとライカー
付録[]
注釈[]
- ↑ J・P・ハンソン提督。階級は中将。
- ↑ TNG:無限の大宇宙を参照
- ↑ 当初、ネビュラ級の艦として想定されていたが、DS9:聖なる神殿の謎で公式にエクセルシオ級と改訂された。ハンソン提督とシェルビー少佐をエンタープライズまで運んだエクセルシオ級の艦がUSSメルボルンであったという可能性も示唆されている。
- ↑ ライカーはこれまでUSSドレイク(NCC-20381)(生き返った死の宇宙商人)と、USSアリーズ(イカルス伝説)の二度艦長への昇進を打診されている
- ↑ 正確には磁気共鳴跡
- ↑ ウォルフ359星系は実在する恒星系であり、太陽から7.8光年の位置にある、しし座の恒星である。天文学的にはウォルフ359という呼称だが、日本語吹き替え版ではウルフ359と呼称されている。
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