第二次チントカ星系の戦い(Second Battle of Chin'toka)とは、2375年後半に行われたドミニオン戦争中の戦いの一つである。この戦いでは新たにドミニオンと同盟したブリーン連合が戦いに加わった。
カーデシア領内の連邦連合軍側の唯一の足場であったチントカ星系の奪還の為派遣されたジェムハダー軍、カーデシア軍及びブリーン軍の艦隊に対して連邦連合軍は312隻から成る連邦・クリンゴン・ロミュランの連合艦隊を派遣したが、ブリーン軍のエネルギー抑制兵器によって連合軍は惨敗した。(DS9: 変節の時)
引き金[]
連邦では、約10年に渡りブリーンとの接触は少なからずあったが彼らについての詳しい情報は何も得られていなかった。彼らは冷却スーツに身をまとっていること以外ほとんどが謎のままの種族であった。
2375年後半、ドミニオンはこのままではアルファ宇宙域の戦争は長引くということを予想していた。そして彼らの創設者は形態ウィルスに感染しているため、より迅速に戦争の決着をつけるために新たな同盟を求めていた。創設者は密かにブリーンと連絡を取り同盟を締結した。彼らはドミニオン戦争に参加することに対して非常に熱心に同意した。
同盟締結から数日のうちに、ブリーンは連邦領域に対する大規模な攻勢を開始した。そしてサンフランシスコ襲撃によって、200年以上直接攻撃を受けることの無かった地球本土に対しての攻撃が連邦に大きな衝撃を与えた。
そして、連邦連合軍の唯一の足がかりであったチントカ星系を奪還すべく、ジェムハダー軍と合同で攻勢を開始した。
戦闘[]
連邦連合軍統治下にあったチントカ星系に対してドミニオン軍は攻勢をかけ、二つの戦線が突破された。そこで、連合軍はチントカ星系の奪還を防ぐためにマートク将軍指揮下で連合艦隊を出撃させた。
312隻から成る連合艦隊は、ドミニオン艦隊に対して攻撃を開始した。当初、連合艦隊による砲撃によって多数のドミニオン軍側の艦は撃沈されたが、ブリーン軍艦はエネルギー抑制兵器の弾幕を開始した。
攻撃を受けた連合艦隊の艦は次々にエネルギーを失っていき、戦闘能力を喪失し漂流を始めた。
無力化された連合艦隊艦船に対して、ドミニオン艦隊は直ちに通常兵器での攻撃を開始した。無力化された艦隊は防御シールドすら作動せず、次々と撃沈されていった。撃沈された311隻の中には艦隊旗艦であったUSSディファイアント(NX-74205)も含まれた。
多数のクルーたちが脱出ポッドで難を逃れた。ウェイユンは脱出ポッドを破壊することを命じたが、戦闘を監督していた女性可変種は脱出ポッドを無事に帰還させ、この敗北を知らせることにより、連合軍の士気を落とす必要があると考えた。
そうして逃がされた脱出ポッドは、星系の縁で待機していた予備部隊によって救出され、連邦領域へと脱出に成功した。
その後[]
この戦いでの敗北は、連合軍内での大きな衝撃となった。ブリーンのエネルギー抑制兵器への対策ができない限り、それまでの攻勢はすべて中止せざるを得なくなってしまった。
しかし、壊滅した全312隻のうちたった一隻のみがこの攻撃をかわすことに成功した。IKSキタングは、ワープ・コアの抑制トラブルを解消するため、反応炉にトリティアムを混合させていた。原因は全く不明であるが、この処置の影響でブリーン兵器の影響を受けずに済んだ。そのため、クリンゴン艦隊は直ちに同じ処置を開始し、1,500隻のクリンゴン艦が唯一の有効な防衛網となった。しかしながら、ドミニオン軍とは数で20対1の戦力差があった。(DS9: 嵐の予兆)
この同じ頃、レガート・ダマール率いるカーデシア解放戦線はロンダック3号星のドミニオンのクローン設備を攻撃し破壊に成功したのは不幸中の幸いであった。カーデシア解放戦線のおかげで、ドミニオン軍は内部での反乱鎮圧の為に忙殺され、圧倒的に不利な状況へと陥った連邦連合軍は時間を稼ぐことができたのである。
しかし、この戦いで女性可変種は脱出ポッドを逃がすよう指示をしたが、ここでこれを逃がさなければドミニオンはこの戦争での勝利をほぼ確実にしたと思われる。
ドミニオン戦争の主な戦い |
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