(制作視点での記事)
細菌戦争の果て | |
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制作順No. | 60354 |
本国初放映 | 1968年3月1日、第52話 |
脚本 | ジーン・ロッデンベリー |
監督 | ヴィンセント・マクヴィーティー |
西暦 | 2268年 |
エンタープライズは、宇宙を漂流するUSSエクセターを発見。だが、船内の乗員は全て、謎の疫病で死亡していた。
あらすじ[]
アバンタイトル[]
惑星オメガ4号星への接近中、エンタープライズはUSSエクセターが衛星軌道上を漂流しているのを発見する。エクセターは半年前にこの付近をパトロールしていた船で、遭難報告は出ていなかった。ウフーラの呼び掛けにも応答が無いため、カークは、スポック、マッコイ、ギャロウェイ少尉を連れてエクセター船内へと調査に向かう。転送でエクセターの機関室へと入った一行。そこにあったのは、散乱するクルーの制服と、崩壊した結晶のような物質だけであった。
第一部[]
- 「日誌 このエクセター号のトレイシー船長は、宇宙艦隊で最も経験を積んだ船長の一人として評価されていた。一体何が起こったのか? 400名を超す乗組員は何処へ消え去ったのか?」
カーク達調査班は、エクセターのブリッジを検分する。マッコイの分析は、結晶状の物質は水分の全て失われた人間の体であることを示していた。スポックが、船医の遺した記録テープを発見。内容は、船を発見した者へのメッセージであり、自分の船へは決して戻ってはいけないこと、唯一の望みは惑星へ降りることだけで、さもなくば死が訪れることを告げていた。その言葉の通り、カーク達は地表へと転送降下する。彼らが降り立った村では、一組の男女が現地の住民達に殺されかけていたが、そこへ止めに入ったのはトレイシー船長であった。
トレイシーの説明によると、殺されかけていたのは奥地に住むヤン族で、意思も通じないほどの蛮族ということであった。エクセターの乗員は調査班が惑星から持ち帰った疫病のために全員が死に、調査活動を続けるために一人残った自分だけが惑星の持つ何かの作用のために生き残った、とトレイシーは説明を続けた。コム人と呼ばれる村の住人がなぜフェイザー銃のことを知っているのかというスポックの問いに、トレイシーは答えなかった。
- 「船長日誌補足。エンタープライズはエクセター上空を去り、周回軌道に入った。我々は、謎の病のために生涯この惑星に留まらなければならなくなったようだが、それにも増す難題で私の心は晴れなかった。トレイシー船長がこの惑星の内政に干渉しているらしいのだ。我々は、いかなる場合も他の惑星の内政に干渉してはならないと厳命を受けているのだ。彼はそれに違反しているのだろうか」
船と連絡を取りつつ、疫病の分析を行うマッコイ。唯一の手がかりは、この病気が、1970年代の地球で起こった細菌戦争の際に発生した病気と似ているということだった。そこへ突如、ヤン族の襲撃を受けたスポックとギャロウェイが入ってくる。ギャロウェイは深手を負っていた。数千人のヤン族が村への総攻撃のために集結しつつあるということだったが、問題は、一週間前にトレイシーがヤン族の襲撃をフェイザーで撃退したという村人の証言と、その際に残されたエネルギーパックだった。トレイシーの軍規違反はもはや明らかだった。この事態を報告しようとするカーク。が、そこへトレイシーが現れ、銃を取ろうとしたギャロウェイを射殺する。
第二部[]
トレイシーは、カーク達は病気のため意識不明だとエンタープライズに虚偽の報告を入れる。トレイシーと二人だけになったカークは、なぜ軍規を犯してまでこのようなことをするのかを問い質した。 他の上級士官からの質問に満足すべき回答を与えられるなら自分は罪には問われないと前置きしつつ、理由を語るトレイシー。この星の住民は何か特別な免疫により寿命が1000年以上あり、その秘密を連邦に持ち帰ることは軍規に優先されるべきことだ、と彼は考えたのだった。カークとスポックは投獄され、マッコイは免疫の分析作業に従事させられることになった。
カークの収監された牢には、この惑星で最初に見たヤン族の男女がいた。男はカークに襲い掛かり乱闘となるが、スポックが鉄格子越しに女の方を気絶させると一時的におとなしくなる。スポックは、この惑星の文明がここまで退化したのは、おそらく過去の戦争のためだと推論する。カークの発した「自由」という言葉に男が反応し、敵ではないことを理解すると、窓の格子を外すことに協力し始める。が、彼は外れた鉄格子でカークを気絶させ、女を連れて自分達だけで脱走してしまった。
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背景[]
このエピソードでギャロウェイは確かにトレーシーに射殺されているが、TOSシーズン3の「TOS: 変身!カーク船長の危機」において再登場してくる。そのため、ギャロウェイの生死には正史上で矛盾が生じていることになる。
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