
魚雷(torpedoe)とは、自走能力と誘導能力を有した実弾兵器である。22世紀から24世紀のほとんどの宇宙艦においては標準の兵装の一つである。
魚雷兵器はディスラプターやフェイザーなどの指向性エネルギー兵器に代わる手段として宇宙戦闘においては要となる兵器である。また、魚雷はその使用目的に合わせて内部構成を変更することができるのも一つの特徴である。通常魚雷は弾頭を装備しており、爆発力で対象に損害を与える用途が最も多い。破壊力は魚雷の種類や弾頭の設定によって多種多様である。
通常、魚雷は魚雷ランチャーから射撃される。魚雷射撃管制は艦のブリッジから行われるのが一般的だが、手動で発射することも可能である。魚雷射撃は通常戦術士官によって行われ、戦術士官は目標の捕捉から射撃までを対応する。

USSディファイアント(NX-74205)による量子魚雷射撃
魚雷の射程距離は、その魚雷の型により異なる。射程距離はその魚雷の推進能力に依存する。魚雷はワープ航行能力を持つか否かにより用途が大別される。フェイザー等のエネルギー兵器はワープ航行中や、標的までの途中に星間ガスやプラズマが充満している場合には効果が激減する。しかし、魚雷はそういった制約を受けず、内部にワープ・フィールド維持装置を搭載することによりワープ航行中の艦から射撃された際にはワープ速度を持続したまま目標へと進むことが出来るため、ワープ能力を有した艦にとって魚雷兵器は必須の武器とも言える。
種類によっては魚雷には自爆装置が搭載されており、目標到達前に遠隔操作で自爆させることも可能である。万が一味方等に向かって射撃してしまった際にはこの自爆能力は有益である。
魚雷の用途は武器ばかりではなく、弾頭部分をセンサー機器に換装することにより探査機代わりに使用することも可能であり、宇宙艦隊では葬儀に際して魚雷に遺体を入れ、宇宙葬の為の棺として使用する。
特殊な用法として、スポック大佐とレナード・マッコイが光子魚雷の誘導装置にガスを検知するセンサーを取り付け、遮蔽中のクリンゴン艦のインパルス・エンジンの排気ガスを探知させて攻撃したという用法も報告されている。(スタートレック6:未知の世界)
また別の用法としては、魚雷自体に人工知能を搭載して目標の補足から自身の防衛、目標への到達までのナビゲーションコントロールなどを自立化させた魚雷を開発運用している勢力もある。(VOY:乗っ取られたドクター)
宇宙艦隊をはじめとして、様々な勢力が様々な魚雷を開発している。以下はその一覧である。
- 空間魚雷 - 地球連合宇宙艦隊が初期の宇宙船に搭載していた魚雷
- 光子性魚雷 - 地球連合宇宙艦隊が最初に開発に成功した反物質弾頭
- 光子魚雷 - 最もよく使用されている反物質弾頭
- 量子魚雷 - 宇宙艦隊が光子魚雷の後継に開発した弾頭
- トランスフェイズ魚雷 - 宇宙艦隊が将来開発に成功する弾頭
- プラズマ魚雷 - 主にロミュラン軍やカーデシア軍が使用する弾頭
- 重力魚雷 - 強力な重力発生させる弾頭
- クロノトン魚雷 - クレニム帝国が使用する時空理論に基づいた弾頭
- 成層圏魚雷 - 宇宙艦隊及びマキによって使用された惑星の成層圏で炸裂させる為の弾頭
- パルスウェーブ魚雷 - 亜空間断裂を収縮する為に使用された弾頭