魚雷ランチャー(Torpedo launcher)とは、光子魚雷等の実弾兵器の発射装置の一般呼称である。同時に探査機などの発射装置としても使用される。この種の装置は、惑星連邦、クリンゴン帝国、ロミュラン帝国、カーデシア連合及びドミニオンといった主だった勢力が採用し保有している。尚、魚雷ランチャーはビーム兵器のエミッターの代用にもでき、ギャラクシー級の前部ランチャーにはフェイザー・バンクも装備されており、魚雷ランチャーのエミッターからフェイザーを発射することも可能である。その他にもクリンゴン軍のクティンガ級やロミュラン軍のディデリデクス級の艦首魚雷ランチャーは、ディスラプターの発射口としても使用されている。(TNG:謎のタマリアン星人、VOY:亜空間制圧戦争、DS9:クリンゴンの暴挙、DS9: 決意の代償)
歴史[]
地球連合宇宙艦隊は、NX級に空間魚雷を発射するための魚雷ランチャーを設置しており、その後光子性魚雷を発射できるように改良が行われた。(ENT:死のファースト・コンタクト、ENT: 帰還なき旅)
2267年頃には、宇宙艦隊の主力兵装であった光子魚雷とそれを発射する魚雷ランチャーが使用されていた。24世紀中盤には一部の艦は同時に複数の魚雷を発射できるランチャーを備えているものもあった。(TNG:生き返った死の宇宙商人、TNG: 愛しき人の為に)
技術情報[]
魚雷ランチャーの発射装置はガス銃とマスドライバーによるものである。圧縮ガスチェンバー(gas pressure chamber)と、ランチアシスト・ガスジェネレーター(launch-assist gas generators)及び電磁加速器(electromagnetic accelerator)により構成されている。魚雷チューブにはフィールド誘導コイルが並んでおり、魚雷にはワープ持続用のワープフィールド持続装置が内蔵されているため、ワープ中でも魚雷を打ち出すことが可能である。
初期の魚雷ランチャーは一度に一発ずつしか発射できなかったが、ギャラクシー級の魚雷ランチャーは一度に十発を同時発射できる仕様になっている。(Star Trek: The Next Generation Technical Manual)
マイクロ魚雷ランチャー[]
ドナウ級ランナバウト等の小型艇やディープ・スペース・9の武器塔等に搭載される小型の魚雷ランチャーであり、小型化した光子魚雷や量子魚雷といった弾頭を発射するためのモジュールである。ドナウ級には追加モジュールとしてマイクロ魚雷ランチャーを増設し、魚雷戦能力を持たせることが可能であった。マイクロ魚雷ランチャーは通常の魚雷ランチャーとは違い、発射には小型核融合スラスターが用いられている。(Star Trek: Deep Space Nine Technical Manual)
背景[]
USSヴォイジャーが使用したマイクロプローブはマイクロ魚雷ランチャーと基本コンセプトは同様であると考えられているが、劇中で明言されたのはマイクロプローブのみであった。(VOY:ワームホールの崩壊) また、『VOY: 救世主フェレンギ』では、小型の光子魚雷で光子バーストを発生させている。ビデオゲームの『スタートレック・ボイジャー エリートフォース』では、マイクロプローブとマイクロ魚雷ランチャーが登場しているが、マイクロ魚雷ランチャーは劇中では名称が言及されたことはないが裏設定として『Star Trek: Deep Space Nine Technical Manual』に明記されている。
リック・スターンバックのランナバウトのコンセプト画[1]では、実際に劇中に登場した魚雷モジュールとは違ったデザインが示されている。また、ジョン・イーブスデザインによるディープ・スペース・9の回転式魚雷ランチャーは強力なマイクロ光子魚雷が搭載されていることを意図している。これはVFXで通常の光子魚雷よりもより小型に描かれており、区別されている。[2]