D5級(D5 class)巡洋戦艦は22世紀中頃にクリンゴン帝国艦隊によって運用されていた大型戦闘艦である。
歴史[]
D5級は2147年初頭にはヴァルカン・データベースに完全な記録として登録されていた。(ENT:招かれざる訪問者、ENT: 反逆の法廷)
D5級はしばしばクリンゴン帝国内のパトロール任務を務めた。このクラスのうちの一隻はクレル元帥の旗艦を務めた。(ENT:野望の果て、ENT: 優生クリンゴン)
技術情報[]
構造配置[]
クリンゴン帝国艦隊の数多くの後継艦のように、D5級巡洋戦艦は密着分子合金で構成され鳥のような形によって区別される頑丈な軍艦である。
ブリッジは艦の最も前方に位置し、第二船体から引き伸ばされた首と一連の補強補助ケーブルを用いて接続されていた。首のうなじにあたる部分に沿って前方センサー・プラットフォームと主武器アレイが位置していた。
艦の大部分は後方区画に位置しており、その内左舷と右舷の翼の端にある赤々と輝いている部分は鍵爪型のワープ・ナセルである。貨物積載扉や、センサー・プラットフォーム、機動用スラスターを含む上部構造は船の最上部に位置している。上部構造の下部で、第二船体の最後尾部分にはインパルス・エンジンが存在する。(ENT:反逆の法廷)
派生型[]
D5級は8個の吊り下げ式デューテリウム・タンクを積むように改造することができた。80000リットル以上の輸送が可能で、この改造型は「貨物船程度の規模」と評された。12人及び最低運用人数の4人のクルーによる運用が可能だったが、この改造型は巡洋戦艦としてはかなり劣っており、特にこのクラスの艦に共通して装備されている下部ディスラプター・キャノンの欠如が重大な問題であった。このタイプの防御重視の能力の点から、ジョナサン・アーチャーは「エンタープライズの敵じゃない」と述べた。(ENT:招かれざる訪問者)
戦術システム[]
完全武装のD5級巡洋戦艦はこの時代の宇宙艦隊の有する最も強力な艦であるNX級に対しかなり勝っていた。実際、D5級の最高速度はワープ6だった。(ENT:反逆の法廷)
D5級の攻撃用兵器はこの艦が有する2門のディスラプターと光子魚雷発射能力を有する前方武器ポート、360度回転式2連装腹部ディスラプター・キャノン、背部ディスラプター・アレイのためその当時非常に印象的であった。D5級は防御シールドと分散装甲で防御されていた。(ENT:反逆の法廷、ENT: 野望の果て、ENT: 優生クリンゴン)
D5級はほとんどすべての局面で宇宙艦隊のNX級に勝っていた。だが、理想的な状況であれば話は別だった。このことはエンタープライズの兵器庫士官であるマルコム・リードによって推測された。彼曰く「フェイズ砲を一定時間照射できれば装甲を貫けますが、その間じっとしててくれるとは思えない。」とのことである。(ENT:反逆の法廷)
追加システム[]
同時代のラプター級のものと同様に、D5級巡洋戦艦も「標準的マルチスペクトル・センサー」を装備しており、宇宙艦隊のNX級のものとよく似ていた。(ENT:反逆の法廷)
しかしながら、エリック・スンによると、D5級はNX級のものより「遥かに優れた」センサーを装備していたという。(ENT:野望の果て)
NX級はワープ・コイル・アセンブリを再構成することでD5級巡洋戦艦のワープ・サインを偽装することができた。この変更は8万キロメートル以上の距離であればクリンゴンのセンサーに探知されなかった。(ENT:野望の果て)
内部デザイン[]
メインブリッジ[]
D5級巡洋戦艦のブリッジ配置は同時代の他の艦のデザインと多くの共通点があり、3名のブリッジクルーで運用することができた。
ブリッジ正面、前方隔壁にはビュースクリーンが設置されていた。ビュースクリーンの背後、ブリッジの中央付近に艦長席があった。艦長席の背後にはブリッジへの入り口があり、入り口の両側に2つのコンソールが設置されていた。艦橋席の位置は前方コンソールを追加するために後方に移動させることができた。ブリッジの周囲には特定の任務用に設計されたステーションが数機設置されていた。(ENT:反逆の法廷、ENT: 優生クリンゴン)
作戦室[]
作戦室は指揮官が艦での仕事を行う個人的な場所として用意された。作戦室には卓上モニターのついたデスクとイスがあった。(ENT:優生クリンゴン)
同型艦[]
名称不明
- 名称不明D5級
- コロックの貨物艦
- クレルの巡洋戦艦
付録[]
登場回[]
背景[]
CGモデル[]
D5級はジョン・イーブスがデザインし、Eden FXによるCGIモデルとして製作した。[1]Eden FXによって作られた他のモデルとの関係において決められたデザインの寸法は155メートルであった。しかし『ENT: 反逆の法廷』に登場したオクダグラムによると、D5級の全長はたった75メートルしかない。
矛盾[]
DS9シーズン7のエピソード『DS9: 今一度あの勇姿を』を書いている時に、ロナルド・D・ムーアはTASシーズン1の『TAS: 魔のスペース・トライアングル』を参照して意図的に引用をした。(AOL chat, 1998)
この参照において、年老いたコールがIKSクロソスを指揮していたときの事を思い出し、ケイレブ4号星の戦いに参加したその艦を「古いD5級巡洋艦」であったと述べる。『魔のスペース・トライアングル』に登場したクロソスはD7級と微妙に異なるデザインであるが、後で『スタートレック:エンタープライズ』において導入されたD5級のデザインはそれと大きく異なる。
外部リンク[]
- D5 class:非正史スタートレックWiki Memory Beta英語版